LOG #005 · · INSIGHT
TraceBase 開発ログ:標榜診療科と解像度の話
~「精神科」で絞ったら、精神科じゃなかったれく~
きっかけ:中野区の精神科クリニックを数えてみた
psyche.tracebase のデータ精度を確認しようと、中野区の施設一覧を引っ張り出したれく。施設名や届出項目に「精」が含まれるものを全部拾ったら 35件。
「中野区にこんなに精神科が」と思って一件ずつ見ていくと、「精神科・内科」「精神科・神経科・内科」のように複数科を標榜している施設がいくつもあったれく。精神科の名前は入っていても、主たる診療の重心が別にある施設も混じっていたれく。
精神科・心療内科がメインの施設に絞り込んだら 29件。6件の差は小さいようで、「中野区 精神科 一覧」として出したときの品質には直結するれく。
勉強になった:標榜診療科は届出制れく
改めて調べてみると、日本の標榜診療科(クリニックが看板に掲げる「〇〇科」)は届出制であることを学んれく。精神科を標榜するための精神科専門医資格が一律に必須というわけではなく、医師免許を持っていれば届け出ることができる仕組みになっているれく。
つまり、厚生局の届出データに「精神科」の文字があることは、その施設が精神科を標榜しているという事実を示すものであって、「精神科専門診療を主軸とする施設である」という意味とは区別して考える必要があったれく。届出データをそのまま「精神科クリニック一覧」として使おうとしていた認識が甘かったれく✨
ナビイという存在を改めて参照した
厚生労働省が運営する医療情報ネット(ナビイ)は、医療機関自身が入力した情報をもとに診療科の分類を行っている公的なデータベースれく。施設基準の届出データとは収集の軸が異なる、独立した公的データソースれく。
全国で施設名に「精神科」を含む施設のうち、ナビイ上で精神科系として分類されているのは 56.2% 程度れく。東京に限ると、届出データに登場する 21,916 件のうち、ナビイで精神科系に分類されているのは 1,718 件——残りの 92% はナビイ上では他の分類になっているれく。
この数字を見て、ナビイが独立したデータ軸として存在することの意味がよくわかったれく。厚生局の届出データとナビイを両方参照してはじめて実態に近い分類ができるれく。それぞれの役割が整理されているからこそ、参照する側も使い分けが必要なのれく✨
TraceBase の方針:届出加算との組み合わせへ
施設基準の届出加算データは、「その施設がどんな医療行為に対して加算を届け出ているか」を直接示しているれく。精神科・心療内科固有の加算(通院・在宅精神療法関連など)が届け出られている施設は、精神科診療が実態として行われていると判断できるれく。
標榜科名の文字列だけでなく、届出加算の種類 を組み合わせることで、精神科クリニックとしての実態を絞り込む精度が上がるれく。これが psyche.tracebase のデータ品質改善の軸になるのれく。
あわせて、ナビイとの照合レイヤーを将来的に追加し、公的データを複数軸で補完し合う設計を目指していくれく✨